妄想駄文☆閲覧注意!
プロフィール

しーみあ

Author:しーみあ
19XX年生まれ。
「若い」というカテゴリには分類されなくなってきたお年頃。

好きなもの:

 酒 美味しい食事 漫画 小説 映画 60s~90s洋楽  RPG 

かなりの漫画好き。主に青年誌中心に読み漁っていたけれど、最近プラトニックな少女マンガにハマる。回帰願望か?!

カテゴリ
最新記事
FC2カウンター

最新コメント
最新トラックバック

月別アーカイブ
カレンダー

09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

検索フォーム

RSSリンクの表示
QRコード

QRコード

LINK

当サイトのバナーです。スキビサイト様に限りリンクフリーです。

MANIACAL☆CANDY ≪SBサイト様≫KOKO 花とゆめサーチ スキビ☆ランキング

このブログをリンクに追加する

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。


 「京子さん!このたびはおめでとうございます!」
 「普段は敦賀さんのことを何と呼んでいるんですか!?」
 「お子さんは何人欲しいですか?!」

 今度出る映画の製作発表会。主演女優・京子の婚約発表後とあって、記者からの質問は、映画そっちのけ状態。黒崎監督は苦笑に、他の大御所俳優さんなどはしかめっ面。
 人気ナンバー1俳優との婚約発表は、それまで交際の報道もなかったため、取材合戦は日夜白熱していた。
  「映画に関係のないご質問はご遠慮ください!」
 司会の窘めも暖簾に腕押し状態。
 キョーコは、女優・京子としての笑顔を崩さず、当たり障りのない受け答えを考えるのに精一杯だった。

 「今日はお疲れさん」
 「黒崎監督・・・・どうもすみません」
 会見場の舞台裏で、心底申し訳なさ気に頭を下げるキョーコ。

 「まあ、メデタイことなんだし、気にすんな。明日のワイドショーは映画の内容そっちのけで『京子・敦賀蓮との交際を語る』一色だろーがな!わっはっは。」
 笑いながら、あくまで冗談ぽく言う黒崎。しかし京子にとっては冗談では済まされない。
 「本当にすみません!!!」

 「本当に反省してるのかしらねえ・・・」
 京子の横を通り過がりに、ボソっと呟く女性。西條貴美子。芸能歴30年のベテラン女優だ。京子を見るでもなくそのまま通り過ぎてしまった。
 「あらら、大御所女優さんはご機嫌斜めだねえ」
 キョーコの顔は青くなる。
 「まあ、婚約発表の時期をもうちょっと考えてほしいっつーのはあるんだろうな。あの敦賀蓮が結婚するってんだ。発表したら、他の総ての話題は霞んじまうだろーな。主演張ってんならそこらへんも計算しろよ、ってなとこなんだろ」
 「・・・・・・・!!!す、すみませ・・・」
 「ま、監督の俺がそう気にしちゃいねーから、安心しな。俺の作品は、ワイドショーでの宣伝が少ないぐらいじゃー揺るがねえからな!」
 かっかっかっ、と豪快に笑いながら、控え室に戻っていく監督。彼なりの励ましだったのだろう。しかしその後ろ姿を見たまま、キョーコは動けずにいた。



 わかっていた。こういうことは予想できた。
 でも、本当にはわかってなかった。
 彼の、敦賀さんの影響力のすごさを。

 婚約発表をしてからというもの、色々なものが、人が、動いた。
 まず、敦賀さんからのファンの嫉妬のレターやメール。私たちの関係を執拗に探る芸能記者。それを防ぐのに奔走する事務所の人たち。
 記者会見をしてから今日まで、敦賀さんにも会えていない。今まで交際報道がされてこなかった分、なんとしてもプライベートツーショットを取りたい記者たちが、色々なところに張り込んでいるからだ。

 電話は、毎日してくれる。
 「ごめんね?毎日大変だよね」
 「何かあったらすぐに言ってよ?」
 「早く最上さんに会って抱きしめたいよ」
 謝罪と励ましと甘い言葉。
 それらを聞くたび、自分は愛されているのだなと実感できる。

 ・・・と同時に。自分はとんでもないことをしでかしてしまったのでは?という後悔に似た思いに、時々襲われる。


 敦賀さんは今や、ハリウッド映画にも出演し、アカデミー賞助演男優賞候補にまでなっていた。本格的な米国進出、そしてハリウッドで主演を獲る日も近いと言われ、今や完全に日本を代表する世界的俳優。・・・・そんなすごい人が、私なんかと結婚?
 
 
 未だに、冗談のようにしか思えない。


 高校を卒業するくらいから、自分の気持ちに気付いた。
 それでも、恋なんて愚かな感情をもう一度抱いてしまった自分が許せなくて、すごく悩んだ。
 この気持ちは打ち明けない、墓場まで持っていく・・・。そう決意していたのに、敦賀さんから「好きだ」と告白されて。恋人のようなキスもされた。
 うっとりするような眼差しで見つめられて。「結婚しよう」とも言われた。

 
 信じられなくて、夢のようで。
 いつかこの夢が覚めるんじゃないか、と怖くなる。
 夢にしても、あまりにも出来過ぎているくらい。

 

 夢が覚めてしまわないうちに。
 お姫様は王子様と末永く幸せに暮らす。
 そのゴールを早く手に入れたくて。
 敦賀さんのプロポーズに、二つ返事の勢いで受けてしまった自分。

 でも、現実はやっぱり甘くないと教えてくれる。

 敦賀さんは、紛れもない王子様。

 
 ただし、私は────────────────お姫様、じゃないのよね。



 コンコンコン!

 忙しないノックの音で、はっと我に返る。
 控え室のドアを叩く音。来客だ。

 「はい、どうぞ・・・・って!」
 「よ。たまたまオレもここでこれから出演あってよ」

 


 それは、かつて、私はお姫様じゃないと知らしめた、かつての王子───


 不破松太郎、もとい、不破尚だった。
スポンサーサイト
<< AISURU KIMOTI 10 // ホーム // 祝・リンク☆ >>

管理者にだけ表示を許可する
トラックバック URL
http://maniacalcandy.blog40.fc2.com/tb.php/19-f5580dc2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
// ホーム //
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。